暑中お見舞い申し上げます!
と、でも挨拶したくなる今日、皆様は如何お過ごしでしょうか?
2022年6月29日、仙台管区気象台は「東北南部が梅雨明けしたとみられる」と発表。
6月の「梅雨明け」なんて、私のおよそ半世紀の人生で聞いたことが無い!
それもそのはず、仙台管区気象台が統計を始めた1951年以降で最も早い梅雨明けだそうだ!
んでは、今年は「イチバン熱く長~い夏」になりそうな予感が!
夏が大好きなJ.miuraにとってはとっても嬉しいこと(^_^)
でも、登山をする上で「暑さ」はリスクになるということを忘れてはならない。
さて今回は「イチバン熱く長~い夏」に備えまして「熱中症対策」について少しお話ししたいと思います。「熱中症対策」=「疲労軽減対策」にもつながります。
熱中症対策の事前準備として…
「山の選択」も大事ですよね!
「熱中症対策」を考えるなら夏はなるべく標高の高い山に行きましょう~
何故なら、標高が増すごとに気温が下がるからです(気温減率)。
平均で、100m標高が上がると0.5℃~0.6℃気温が下がると言われています。
例えば、私の閖上の実家(海抜約0mとする)の気温が30℃だとすると…
蔵王の最高地点「熊野岳1840m」辺りは19℃位になるはず(*地形等、他の様々な条件で多少変動はあります)。
もう一つ大事なのが当日までの「体調管理」。
お仕事による疲労や寝不足、熱帯夜での寝不足、寝汗による体内の水分バランスの乱れ…
数日前から「登山」は始まっています。
当日の朝、体調が優れないときは無理をしない決断も重要ですね。
涼しさ求めて「高い山」行くとしても、登山口から涼しい高所にたどり着くまでは一苦労。
急な斜面を夏の日差しを浴びながら歩くのは、かなり身体的にも負荷がかかります。
「熱中症」=体のオーバーヒートみたいなイメージかもしれませんが…
決して侮れない、命にも関わるものなのです。
「行動中」の「熱中症対策」のポイントを解説していきたいと思います。
➀水分&塩分補給
登山では、お花摘み(トイレ)の心配をして水分をあまり取らない方がみられますが、これは大変危険です。
尿意を催しにくい水分の摂取方法としては、喉が渇く前に、一口(少量)の水分を、回数を多くして補給することです。
コツつかむと、下山までお花摘みの心配なく行動することも可能になります。
また年齢を重ねると、喉の渇きに鈍感になるケースもありますので、意識的に小まめに水分補給をするようにしましょう。
夏の登山での飲み物は、適正な水分と塩分が補給できる「経口補水液」が最も適していると思います。しかし、好みもありますので、糖分量、塩分量なども考慮して上手に摂取してください(高血圧、糖尿病など持病のある方は医師に相談の上摂取してください)。
「真水」や「お茶」などで水分補給される方は「塩分補給」もお忘れなく!
大量の汗で水分と共にナトリウム(塩分)も失われます。
真水やお茶だけで水分摂取しているとナトリウム濃度が薄まり、身体の体液のバランスが崩れてしまいます。
すると、喉の渇きは一時的に癒えますが、体はナトリウム濃度を元に戻そうとするため、余分な水分を尿として排出したくなるそうです(*つまり尿意を催しやすくなってくるということ)。
スポーツドリンクなどなかった時代の人達は、水分補給と共に、塩を舐めながら肉体労働をしていたそうです。
皆様なりに摂取しやすい塩分補給、経口補水液、スポーツドリンク、梅干し、塩舐め、味噌汁…
いろいろあると思いますので考えてみてください。
水分&塩分のバランスが崩れると、熱中症、足が攣る、運動能力の低下、さらに血流が悪くなれば病気を誘発(心筋梗塞・脳梗塞)することもあります。
十分にご注意ください。
但し、高血圧の方の塩分適量を考えて、ご注意して摂取してくださいね。
また登山での栄養補給には、食べやすく、疲労軽減に即効性がある、アミノ酸ゼリーがオススメです!
登山では、様々なリスクから身を守る必要がある為に、肌を露出しないウェアリングが基本です。
特に重要なのが、太陽に最も近い位置にある「頭部」の防御。
「頭部」は血液量も多いので日射で沸騰してしまわないように、「帽子」などでしっかり守ってくださいね。
風があまり強くない場合は、日陰を作ってくれて、通気がとても良いので、「編み笠」が快適ですね。
先人の知恵や道具には、本当に優れたものがたくさんありますよね。
高温下で、レインウェアを着用すると、サウナ状態になってしまい、熱中症になることがあります。
汗で濡れるも、雨で濡れるも同じこと。
小雨程度ならフードを外したり、ファスナーを全開にしたり、腕まくりをして通気を良くしましょう。
また、小雨程度ならレインウェアを着用しない、という方法が快適で安全な場合もありますので、状況に応じて対応してください。
②加冷
体が火照ってきたなと感じたら、オーバーヒートしないように、積極的に加冷しましょう。
人間は汗をかくことで、気化熱で体を冷やそうとします。
しかし、汗をかきにくい体質の方は、この体温コントロールがうまくできないそうです。
凍らせたペットボトルなどを携行して積極的に冷やしましょう。
血液が多い頭部、太い血管がある首や脇の下などを冷やすと効果的です。
自然の中では、冷たい「沢水」や「雪渓」の利用も考慮しましょう。
「ブナの樹皮」も触ってみるとヒンヤリして気持ちいいですよ~(^_^)b
また、最近の研究では、手のひらを15℃位で冷やすと体温を下げるのに有効だとか。
ブナの樹皮に触れてみたり、持ってきたペットボトルを握ることも、体温調整に効果がありそうですね!宜しければコチラをご覧ください↓
「風」が無い場合には、風を起こすことが出来る「扇子」が役に立ちます。
晴れていても、「無風」の場合の山歩きは十分ご注意ください。
「日本手ぬぐい」をペットボトルに巻いておくと、良い具合に濡らされますので「加冷」に便利です。
しかも、この「日本手ぬぐい」は速乾性に優れており、頭にも巻けるし、ネックウォーマー代わりにもなるし、アウトドアでは大活躍です。
「加冷」に使用して「手ぬぐい」が温くなったら、このように持ってグルグル回せば、気化熱で冷えてまた快適に使えます。
③暑さに対する「慣れ」
登山をする為には「行動体力」と「防衛体力」が必要です。
「行動体力」とは、一般的な身体的体力のことで、持久力、筋力、バランス力、などのことです。
登山でいう「防衛体力」とは、様々な自然環境に対応できる能力といった感じになります。
登山の上級者は、「行動体力」が優れているということだけではなく、自然の中で受ける様々な逆境に対応・順応できる能力、「防衛体力」が備わっているものです。
暑さに強い、寒さに強い、不快な状況にも耐えられる、というのが「防衛体力」です。
6月は、熱中症が多いと言われています。
これは比較的過ごしやすい気候から、急な真夏日で高温にさらされると、体が暑さに慣れていない為、日頃から運動習慣の無い方は、すぐに対応が出来ないそうです。
ですので、暑さ対策には「慣れ」が重要です(暑熱順化)。
ぶっつけ本番のような登山は止め、ウォーキングや筋トレ、身近な慣れた山などで、少しずつ慣らしトレーニングをして、夏のビックマウンテンにチャレンジしてくださいね!
最後に、
登山計画を立てる際は、森林限界(木陰)、風通り、沢、雪渓、小屋など涼しいポイントをチェックしておきましょう。
ご自身の体力と技術にあった山選び、「余裕」ある行動計画、早出早着き、数日前からの体調管理、不調を感じる場合の勇気ある撤退、これらはとても大切ですよ!
「無事之名登山者」です!
万全の準備で、夏山歩きを楽しんでください!
それではっ!どこかの山でお会いしましょう!
コメント