冬は「低山ハイク」へ②

冬の山

皆様こんにちは~
宮城の登山ガイドJ.miuraです。

前回の続き、J.miuraが年末年始に歩いてきた、冬の「低山ハイク」にオススメな里山をご紹介いたします(^_^)b

冬の楽しみと言えば…「低山・温泉・みそラーメン」だっちゃね(^_^)b

④柴田町・岩沼市「千貫山191m&石仏巡り」

千貫山の山頂付近から見た「阿武隈川」です。

「千貫山」は「阿武隈川」を挟んで、亘理地塁山地の北端「七峰山(ななうねやま)」や「烏鳥屋山(からすとややま)」と対峙しています。
上の画像、「阿武隈川」の右側に橋が架かっていますが、これは「槻木大橋」です。

ココは「槻木大橋」の袂にある「小山の渡し跡」。

この「槻木大橋」が架かる以前は「小山の渡し」(こやまのわたし)と呼ばれる渡し船が運行していたそうです。
ちなみに、槻木大橋は1982年(昭和57年)に工事が開始、1995年(平成7年)7月7日に開通しました。
そして橋の全長は777.777メートルです(^_^)

千貫山の山頂付近には「航行目標保安林」と書かれた支柱があります。
昔から「山当て(航海の目標)」に利用されていた「千貫山」。
現在でも変わらず、海上の船舶の目標物として利用されているのです。

今回は千貫山の柴田町側(西側)を歩きました。
低山ハイク「里山」では、山頂部では景観や地形、山麓部では歴史探訪と二段階で楽しめます。
上の画像は「不動明王様」。

「仏なのに何故このような恐ろしい顔をしておるのじゃ?」」
「恐ろしい顔をしているのは悪を懲らしめるためじゃ!不動明王は優しい仏様じゃ。外見と異なり慈悲深い!とくと御覧じろ!」

今でも忘れない、大河ドラマ「独眼竜政宗」の名シーンのセリフ。
虎哉和尚を演じた大滝秀治さん、カッコ良かったなあ~「J.miuraもかくありたい」(笑)

風化した白い大きな凝灰岩のくぼみの中に何かが…右肘をついて頬杖を突いているように見えませんか?

コチラは「如意輪観音様」です。
「眠り観音様」とも言われているそうです。
「如意輪観音様」は「観世音菩薩様」の変化の一つです。
頬杖をついているのは「どうしたら多くの人を救えるのか」ということを真剣に悩み、考えておられるそうですよ。

コチラは能化寺にある「首なし地蔵様」。
首なし地蔵様というと「廃仏毀釈」のためかと思ったのですが…ココには慈覚大師円仁様にまつわるお話がありました~
それは…ここでは触れないことに致しましょう(笑)

「百聞は一見に如かず」
ぜひ現地を訪れて、その目で見て感じてください。

⑤旧田尻町「加護坊山224m」

広大な田園風景の中に、なだらかな島のように浮かぶ「箟岳丘陵」。
旧田尻町のランドマーク的存在で、その西端のピークが「加護坊山」です。
加護坊山の山頂直下まで車で簡単に行くことも出来ますが、それでは全く芸が無いですよね(笑)

今回は箟岳丘陵西端にある「加護坊温泉 さくらの湯」さんから、ジックリと自然散策&歴史探訪しながら歩かせていただきました。

山頂直下には、大駐車場、トイレあり、パークゴルフ場、レストハウス、遊歩道があります。
言わずと知れた桜の名所でもありますね(^_^)

この日は10cmほどの積雪があり、美しく雪化粧した車道&遊歩道をうまく繋いだ「J.miuraスペシャルルート」をご案内させていただきました(^_^)b

加護坊山の山頂は360度の大展望台\(^o^)/
ホントにすごい! 何でも見えますよ~! 
この大展望台、見えないものが無いのでないだろうか!(笑)

加護坊山の山頂から見た東側の景色。
かすかに「海」が見え、中央に見える小さな山は石巻市の「旭山174m」です。
「旭山」の山頂には「気仙沼」の由来になったと言われる、「計仙麻神社」があります。

古文書によると、「気仙沼」は古くは「計仙麻(ケセマ)」と書かれていたようです。
「旭山」も展望の素晴らしい御山なんですよ~
機会がありましたらご紹介いたします(^_^)b

加護坊山の山頂にあるこの石碑は?
「縁結び、110組記念碑」ですって!?
なんでこんなところにこんな石碑が???

下山後、田尻駅前の食堂で頂いたとっても美味しい「みそラーメン」。
心と体があったまる優しい味でした~

⑥蔵王町・大河原町「トンガリ山221m」

素晴らしい展望の「トンガリ山」山頂から\(^o^)/
目の前には「南蔵王」「青麻山」「松川」「田園風景」が広がる。

「トンガリ山」は、蔵王から吹き降ろす「蔵王おろし」を活用し、パラグライダーが楽しめる場所となっています。
また、ここは私有地となっていて、ハイキングコースとして開放して頂いています。
ありがとうございます~

トンガリ山の山頂にて。
今回は2021年の締めくくる「忘年登山」として、12月29日に歩かせていただきました~

道中にはこんなお地蔵様も…
お釈迦様が入滅後、56億7000万年後(5億7600万年という説もあるとか)に「弥勒菩薩様」が新たな仏様となって現れると言われています。

仏様がいないとされる56億7000万年という長い間、人間道を含む「六道の世界」を救ってくださるのが「地蔵菩薩様」だと言われています。

今回の登山口は「大高山神社」。
延喜式神名帳にもある由緒ある神社です。

日本武尊(やまとたけるのみこと)と、聖徳太子の父と言われる橘豐日尊(たちばなのとよひのみこと:用明天皇)を祀っています。
本殿には、白鳥の絵図、日本武尊の伝説の絵図などがあり、この地に昔からある「白鳥信仰」を物語っています。
トンガリ山の展望の他にも、地域の歴史が感じられる素晴らしいルートです(^_^)b

以上、年末年始にご案内してきた低山ハイクでした~
低山ハイクの魅力、感じていただけましたでしょうか?
「山高きがゆえに尊からず」ですね(^_^)b

山歩きも「一期一会」。
どんな山でも「畏敬の念」をもって「謙虚」に、心をこめて歩かせていただきましょう!
それではっ! どこかの山でお会いしましょう!

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