皆様こんにちは!
宮城の登山ガイドDragon J.miuraです!
私、宮城の登山ガイドDragon J.miuraの恒例行事として、東日本大震災以降、毎年4月に「金華山」登山ガイドを行っていたのですが、2024年4月は波が高くて出航できず中止に(T_T)
今年は「金華山」ガイドへ行く機会はないのかなぁ~と思っていたところ…
なんと今年も突然ガイドの依頼が…。
2024年7月、私、J.miuraは「にっぽん百低山」金華山のロケハン(撮影前の下見)のガイド、そしてロケ本番もガイドとして同行させて頂きました(^_^)b
「にっぽん百低山」は、酒場詩人の「吉田類さん」が日本全国の低山を訪ねて、その魅力をお伝えする人気番組です。
出演者の吉田類さんにもお会いすることができ、いろいろお話しさせて頂きましたよ~
★放送日(予定)は、NHK BS
10月11日(金)17時30分~17時59分
10月16日(水)21時30分~21時59分(再放送)
の予定ですので、ぜひご覧くださいませ(^_^)b
さて、私が初めて金華山に渡ったのは今から20年位前。
それから金華山へは毎年のように行っていますので何十回と渡航していますが、
波高、強風で渡れない日も何度かありました。
船長さん曰く、
「ほぼ一ヶ月毎日渡航できたこともあれば、ほぼ半月の間全く渡航できなかったこともある」
「それでも年間2/3位は渡航できているかな」と。
船長さんのお話「なるほど~」と思いました。
私の金華山登山歴を思い返してみると、予定通りに催行できたのは確かに2/3位かもしれません。
金華山への登山を検討されている方は、渡航できない場合の代案の準備、予備日や別日の設定も考慮して計画されることをオススメします。
上の写真は牡鹿半島の先端付近にある展望所「御番所公園」から見た金華山の全容です。
金華山は標高444m、周囲約26kmの島山。
そしてこの金華山、公益財団法人 日本離島センター主催の「しま山100選」に選定された名山・名島なのです。
ちなみに宮城県では、この「金華山(444m)」の他に、気仙沼大島の「亀山(234m)」、そして登山道三浦流の総本山でもある東松島市宮戸島の「大高森(105m)」の3島が「しま山100選」に選定されています!
大変嬉しいことJ.miuraのガイドテリトリーに三島も入っています。
金華山、亀山、大高森の他、蔵王、栗駒、宮城オルレ各コース、みちのく潮風トレイル、宮城の里山、、、宮城の登山ガイドならご遠慮なくお問い合わせください(^_^)b
上の写真は、左の大地が牡鹿半島の最先端、右の大地が金華山です。
そしてこの間を「金華山瀬戸」「山鳥の渡し」と言い、最も狭いところで約700mの距離があります。
昔は手漕ぎの船で約1時間かけて渡っていたそうです。
現在は鮎川港から約20分ですから、本当に便利な時代になりましたよね。
金華山へは鮎川港から船に乗り、金華山港まで約20分。
そして登山のスタート地点となる金華山港は海抜0m。
444mの金華山山頂までは当然ながら標高差444mとなります。
金華山港からゆっくりウォーミングアップ歩行で約20分、「金華山黄金山神社」に着きます。
「三年続けてお参りすれば、お金に不自由はしない」と言われている歴史のある神社です。
J.miuraは毎年のように行っていますし、年間に数回行く年もあり…すでに三年連続以上になります。
行き過ぎると御利益がないのかな…なんて思ったりもしていましたが…
でも、よく考えてみたら…
大金持ちじゃないけど、何とか食べて生きているし、山にも行けるし、酒も飲めるし、家族も元気で、人には恵まれて。
十分幸せな人生なのかもしれませんね。
そう「幸せは感じるもの」(^_^)b
「幸せになろうと思わないで下さい!幸せをつかみに行って幸せをつかんだ人は1人もいません! 幸せは感じるものです!」
By 金八先生
さあ皆さん、幸せを感じられる「金華山」へ行きましょう!
GO!GO!郷!
明治2年には、神仏分離令により、仏号を除き黄金山神社と復古し、女人禁制も解除されました。
この際、御祭神も金山毘古神(かなやまひこのかみ)・金山毘賣神(かなやまひめのかみ)の二柱とし、頂上奥殿(奥ノ院)大海祇神社(おおわだつみじんじゃ)の御祭神には大綿津見神(おおわだつみのかみ)・市杵島姫神(いちきしまひめのかみ 仏号・辯財天)外二柱が奉祀されました。
「霊島金華山黄金山神社御参拝のしおり」より
こちらの方々は金華山島の住人、いや住獣、黄金山神社の近くにいた御鹿様。
山中で見かけるシカは人が近づくと逃げていくのですが、金華山港や神社の近くにいるシカは人慣れしているためか近寄ってきます。
周囲約26キロのせまい島ですが、生息する場所によってシカの性格も違うように感じます。
島内には約500頭のシカが密集して生息しており、この鹿が現在も、金華山独特の不思議な植生の原因の一つとなっているようです。
大食漢な御鹿様は何でも食べます。
金華山に生きる植物たちは鹿に食べられずに生き残るために身を守ろうとしていきます。
「鹿」vs「植物」の長~い戦いの歴史、その結果は実際に行って皆様の目で確認してみてください!金華山の不思議な植生を観ながらの森歩きも一興ですよ。
あと、この山で注意点してほしいのが「ヤマビル」です。
ハイカットの登山靴にスパッツを着用、そしてヒル対策のスプレーなども用意しておきましょう。
ヤマビルを避けるなら10月中旬~5月中旬が「金華山」の登山適期かと思います。
J.miuraのオススメは、4月下旬の桜、5月の新緑、10月下旬頃の紅葉や晩秋・初冬かな。
でも、しっかり対策して行けば7月でも大丈夫でした~(^_^)b
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金華山に多い欅(ケヤキ)。
ちなみに黄金山神社の御拝殿、金華山島内の欅で造った「総欅造り」とのことです。
これは山頂奥の院までの参拝道にある欅の巨木。
この欅、金華山のエネルギーをたっぷりと吸い上げたようですね(^_^)
コブコブの樹皮は気になるところです。
コチラは、橅(ブナ)の倒木と花崗岩。
金華山は、ほぼ花崗岩で形成されている山。
土壌が薄いところで頑張って成長してきた橅(ブナ)ですが、ついに耐えきれず、、、
ここまでよく頑張ったな!
でも、444mの低山に橅(ブナ)が生息していることは金華山の不思議の一つですね。
こちらは水神社。
金華山奥の院への参拝道は沢沿いのコース。
ここ水神社は沢の源頭部となっていて、ココから流れ出す最初の一滴の水は、金華山黄金山神社付近にある「御水取場」を経由して海に注ぎます。
この金華山島の貴重な生活水です。
水神社のすぐ近くにある二体の石仏様。
神仏習合時代の面影を感じますね~
中古以来、神仏習合時代は 辯財天 (べんざいてん)を守護神として、別当寺を金華山大金寺と称し多くの信仰を集め、女人禁制を敷きました。金華山大金寺は、平泉の陸奥守藤原秀衡公、石巻城主葛西三郎清重公等、時の権力者により多大の御寄進を受け、荘厳美麗を極めました。即ち、 東奥の三大霊場 (出羽三山・恐山・金華山)として修験者が次々と来山し、修行を積んだ者は、金華山信仰を各地で広めていったのです。また、金華山は、江ノ島・厳島・竹生島・天河と共に日本五大辯財天の霊地ともされます。
「霊島金華山黄金山神社御参拝のしおり」より
山頂直下の尾根に出ると広大な海が広がります。
♪う~み~は~広いぃ~な~大きぃ~な~ (^^♪
♪う~みよぉ~俺のう~みよぉ~ (^^♪
♪海はよぉ~海はぁよぉ~、でっか~い~海はぁよ~ (^^♪
♪海ぃの~声ぇが~聞きぃ~たぁくて~ (^^♪
♪移り気なアナタに~ Oh Oh 抱かれてしびれた~ ほんのチョットだけで~ (^^♪
海の歌っていっぱいありますよね~
皆様の大好きな海の歌は何ですか?
やっぱり海っていいな~
この日は穏やかで美しい海が広がっていました~
天柱石① 丸みある天柱石
金華山の辨財天が降臨したと言われるのがこの「天柱石」です。
石の上をめがけて賽銭を投げ、石の上に上がると願いが叶うとか。
中古以来、神仏習合時代は 辯財天 (べんざいてん)を守護神として、別当寺を金華山大金寺と称し多くの信仰を集め、女人禁制を敷きました。金華山大金寺は、平泉の陸奥守藤原秀衡公、石巻城主葛西三郎清重公等、時の権力者により多大の御寄進を受け、荘厳美麗を極めました。即ち、 東奥の三大霊場 (出羽三山・恐山・金華山)として修験者が次々と来山し、修行を積んだ者は、金華山信仰を各地で広めていったのです。また、金華山は、江ノ島・厳島・竹生島・天河と共に日本五大辯財天の霊地ともされます。
「霊島金華山黄金山神社御参拝のしおり」より
天柱石② 角張った天柱石
角度を変えてみると全く違った雰囲気です。
この天柱石は山頂から千畳敷方面に下った所にあります。
山頂まででも十分に達成感のある素晴らしい金華山ですが、
さらに頑張って足を伸ばすと「天柱石」を見ることができます。
天柱石③ 金華山講の歴史を感じるこんなお賽銭もありましたよ~
金華山 山頂 奥の院
金華山の山頂部。
奥の院の神社よりもさらに高い場所はコチラです。
岩がいっぱいあります。
金華山 山頂 奥の院の解説、知りたい方はコチラをご覧くださいませ~(笑)
東日本大震災の震源地に最も近い島「金華山」。
条件が良ければ、宮城の最高峰「蔵王」から金華山を見ることができます。
宮城や近県のあちこちの山の山頂からもその山容を見ることが出来ます。
福島県の「霊山」山頂に金華山の石碑があります。
「亘理地塁山地」にも金華山があります。
県内外のあちこちで「金華山」と掘られた石碑が見られます。
岐阜の金華山には、宮城の金華山伝説があります。
金華山には現在も灯台があり、昔から「山当て」つまりランドマークとして目印にされてきました。
私も宮城県や近県あちこちの山々に登りますが、海が見える日は必ず「金華山」を探します。
「金華山」は大昔から、「道奥」「陸奥」「みちのく」の象徴であり、心の拠り所だったのかもしれませんね。
これからも、感謝の気持ちと畏敬の念をもって大切にしていきたい御山です。
「すろめぎの 御代栄えんと 東なる みちのく山に 黄金花咲く」
By 大伴家持
さあ、皆さん心を込めて「金華山」を歩きましょう
海の幸に感謝ですm(_ _)m
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