銀嶺蔵王「後烏帽子岳」のご紹介&「安全スノートレッキングWeb講習会」

冬の山

皆様こんにちは~
宮城の登山ガイドJ.miuraです。
今日は蔵王の「後烏帽子岳」をご紹介いたします~
2022年になってから、下見と本番ですでに2回「後烏帽子岳」には行ってきました。
両日共に素晴らしい天気に恵まれましたよ~

今回行ってきた「後烏帽子岳」はココです。
スタート地点は「宮城蔵王えぼしスキー場」。
スキー場のゴンドラ(往復)とリフト(登りのみ利用可)を利用すれば比較的簡単に登ることができますよ(^_^)v

「青い空」と「白い雪」だけの世界\(^o^)/

一説によると、弘法大師「空海」様は、四国土佐の「御厨人窟(ミクロド)」と呼ばれる洞窟で修行し悟りを開いたと言われています。
悟りを開いたその瞬間に、目の前に広っていたのが「空」と「海」。
そう、その風景が「空海」様のお名前の由来と言われています。
私もこの「空の青」と「雪の白」が目に飛びこんできた瞬間、一切の迷いが無くなったんですよね~

私のガイドネーム…これからは「空雪」に改名しようかな…

宮城の登山ガイド「空雪」の登山道…ん~、ちょっと考えます(笑)

後烏帽子岳の山頂直下。

スノーモンスターたちが、下の方をのぞき込んでいます。

急斜面に躊躇しているのかな(笑)

腰がちょっと引けてるぞ!

スノーモンスターたちの左に見えているのが、屏風岳、不忘山、水引入道です。

後烏帽子岳の山頂はこんな感じ。

山頂の看板には「エビのシッポ」が付いています。

厳冬期の蔵王「屏風岳」。

この迫力ある絶景が観られるのは「後烏帽子岳」最大の魅力です(^_^)b
仕事や山遠征などで南の方から帰って来て、高速道路上からコノ「屏風の壁」が見えるとホッとしますね。

こちらは新緑の頃、同じく蔵王「屏風岳」です。
厳冬期も美しくて素晴らしいけど、新緑の頃も爽やかで気持ちイイ御山なんです。

後烏帽子岳の山頂から、熊野岳・刈田岳方面。

スノーモンスター「樹氷」は北西に向けて発達中です。

蔵王名物の「樹氷」。
この白い怪物「樹氷」が生まれる為には、様々な微妙な気象条件が必要なんだとか。

適度な強風
適度な低温
適度な降雪量
過冷却水滴の存在
オオシラビソの存在

自然界の微妙なバランスの中で出来ている「樹氷」、自然の造形美ですね。

その昔、スノーボードで滑ったイイ感じの斜面。
この日も、ハイクアップ中のBCスノーボーダーやBCスキーヤーとすれ違いました。

ちなみに、このシュプールは俺のじゃないですよ~
あと、この斜面で滑落停止訓練もやったなぁ~
いろいろと山の思い出がよみがえる(^_^)v

輪っかが出現!これは「ハロ」だね~

もういっちょハロ。半円バージョン!

蔵王「後烏帽子岳」の山麓にある「小滝」。

ここは、比較的簡単に行って観ることができる「氷瀑」です。
千年杉コースと絡めてのスノーハイキングがオススメですね~

さて、ここからは・・・

●スノートレッキングを安全に楽しむ為の「重ね着」について少しお話しさせていただきます。

雪山で暖かく快適に過ごす為には「重ね着(レイヤリング)」がポイントになります。

J.miuraの「登山道 三浦流」では「重ね着(レイヤリング)」を以下のように考えています。

「重ね着(レイヤリング)」は、常にこれらを全部着るということではなく、状況に応じて脱いだり着たり「着こなす(ウェアリング)」ということです。

アンダーウェア①

ポリプロピレン素材などで「汗冷え」しないようにするために着用する肌着。
コレを着用することで汗を肌面から離し快適にしてくれます。

半袖でも長袖でも良いと思います。

こんな感じのウェアがいいかな↓

長袖のアンダーウェア②

化学繊維やウール素材を使用した保温性がある吸汗速乾性のアンダーウェア。
アンダー➀が吸い上げた汗をさらに吸い上げて素早く乾かします。
基本的に行動中はコレを脱ぐことはありません。

こんな感じのウェアがいいかな↓

ミドルウェア①

吸汗速乾素材のジップシャツ・襟付の山シャツ・フリース・ソフトシェルなど比較的薄手な素材。
アンダー②に何を着るかにより、生地の厚さや着心地を考えて選択してください。
ミドルウェア①は暑いときには脱ぐこともあります。

こんな感じのウェアがいいかな↓

ミドルウェア②

保温着。
ダウンJK・化繊JKなどデッドエアと言われる暖かい空気を多く蓄えるウェア。
基本的に行動中に着ることはほとんどありませんが、長い休憩時、ビバーク時、メインの行動着が濡れてしまって使えないときなどに使用する重要なウェアです。

こんな感じのウェアがいいかな↓

アウター(ハードシェル)(軽度な雪山ならレインウェア代用可能)
身を隠す建物が無く、着替えも簡単にできない「山」では、雨・風・雪から身を守る最終シェルターになります。
防水性が高く、透湿性に優れた素材であることが重要です。

こんな感じのウェアがいいかな↓

下半身の「ウェアリング」

雪山では基本的にハードシェルパンツ(レインパンツでも代用可能)を履いて行動します。
上半身のように行動中に頻繁に脱ぎ着することはほとんどないので、上着以上に素材や生地の厚さに気をつかいましょう。

一例ですが、ハードシェル(レインウェア)の中には、暖かい冬用のトレッキングパンツを履いたり、3シーズン用トレッキングパンツ+保温速乾のアンダーパンツなどを「重ね着」する方法もあります。

●次に、雪山登山を安全に楽しむ為の「装備」について少しお話しさせていただきます。

登山用スパッツ(ゲイター)

登山靴に雪が入ってこないようにする為、防寒対策の為に着用します。
雪山では必需品となります。
グリーンシーズンには使わないという方も、雪山では必ず着用しましょう。

こんな感じの装備がいいかな↓

冬用のグローブ

手の保温は重要です。
保温力・防水力あるグローブを準備しましょう!

↓スノートレッキングのグローブについてはコチラをご覧ください。

ニット帽・ネックウォーマー(目出帽)・サングラス・ゴーグル

頭・顔・首回りの装備も保温の為には重要です。
また雪山を肉眼で歩くと「雪目」になってしまいますからね~
※雪目:雪山の強い紫外線によって、数時間で目の痛み、涙、充血などの障害が生じます。

カンジキ・スノーシュー・軽アイゼン・トレッキングポール(スノーリング付)

雪の上はコレが無いと歩けません(笑)
最初はレンタルで始めると良いかもね~

こんな感じの装備がいいかな↓

本格的な雪山登山なら、もっと重要な「物」「事」お伝えしなければならないのですが、行動時間が短い入門コースで、信頼できる「登山ガイド」や「リーダー」の案内で歩くことが前提なら、今ある装備をベースして、プラスアルファの装備で始めることも可能です(^_^)v

スノートレッキングにご興味のある方は、装備品のご相談からガイドまで、どうぞご遠慮なくJ.miuraまでお問い合わせください。

昼も蔵王、夜も蔵王。

「いつも心に蔵王」

それではっ!どこかの山でお会いしましょう!

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