「空」と「大地」と「海」 美しき島山「金華山」トレッキング

秋の山

皆様こんにちは。
本日はトレッキングガイドのご報告です。

宮城の登山ガイドJ.miuraの恒例行事として、東日本大震災以降、毎年4月には「金華山」トレッキングガイドを開催するのですが、今年は新型コロナウイルスの影響で中止となっておりました。

今年はもう「金華山」へ行く機会はないのかなぁ~と思っていたところ…

なんと突然ガイドの依頼が…

ということで、急遽2020年11月9日「金華山」に行ってきました~

朝、鮎川港に着いて海を見ると白波が立っていて、天気予報では強風注意報も。

「こりゃ~船で渡れっかなぁ~」と不安がよぎる。
J.miura、山の事なら酸いも甘いもそれなりには経験してきているが、海のことは全く分からない(苦笑)。

結果的になんとか行って帰ってくることができたのですが…
んでも~今までの中で一番スリルある金華山島渡航だったかも…(苦笑)
船内からはたまに悲鳴が聞こえるし…楽しいのかマジの悲鳴なのかはわかりませんが(笑)。
大地に足が付きホッとしましたよ。
船長さんらは笑っていましたけどね。
さすが海の男は違いますね~

上の写真、左の大地が牡鹿半島、右の大地が金華山島です。
この間を「金華山瀬戸」と言い、最も狭いところで約700mの距離があります。
昔は手漕ぎの船で約一時間かけて渡っていたそうです。
現在は鮎川港から約20分ですから、本当に便利になりましたよね。

こちらの写真は牡鹿半島の先端付近「御番所公園」から見た金華山の全容。
「金華山」は標高444m、周囲約26kmの島山です。

実はこの「金華山」、公益財団法人 日本離島センターの主催で「しま山100選」に選定された名山・名島なのです。
ちなみに、宮城県では気仙沼大島の「亀山234m」、そして登山道 三浦流の総本山 東松島市宮戸島の「大高森105m」の3島が選定されています。
嬉しいことに三島ともJ.miuraのテリトリーなのです!
ご案内ご希望の方はご遠慮なくお問い合わせください!

「金華山」へは鮎川港から船に乗り、金華山港まで約20分。
そして海抜0mから歩き始めるため山頂までは444mの標高差となります。
まあ、それなりの体力と準備は必要なのです。

あと、この山で注意点してほしいのが「ヤマビル」。
ハイカットの登山靴にスパッツを着用、そしてヒル対策のスプレーなども用意しておきましょう。
ヤマビルを避けるなら10月中旬~5月中旬が「金華山」の登山適期かと思いますよ。
J.miuraのオススメは、4月下旬の桜、5月中旬の新緑、10月下旬頃の紅葉や晩秋・初冬かな。

金華山港からゆっくりウォーミングアップ歩行で20分、「金華山黄金山神社」に着きます。
三年続けてお参りすると一生お金には苦労しないと言われています。
J.miuraは毎年行っているので、すでに連続3回以上になります…
実感として、行き過ぎるとダメなのかな…(笑)

金華山島の住人、いや住獣。
港の近くにいるシカ、神社の近くにいるシカは人慣れしてて寄ってきますが、山中で見かけるシカは逃げていきます。
周囲約26キロのせまい島ですが、生息する縄張りによってシカの性格も違います。
島内には約500頭のシカが生息しており、このシカが金華山独特の植生の原因となっているのです。
大食漢な御鹿様は何でも食べます。
「金華山」に生きる植物たちは食べられずに生き残るために身を守ります。
「鹿」vs「植物」の長~い戦いの歴史、その結果は実際に行って皆様の目で確認してみてください!

金華山の不思議な植生を観ながらの森歩きは一興ですよ。本日ご参加の皆様も、鹿の性格の違いや、不思議な植生に大変驚いているご様子でした~
また、J.miuraの歴史のお話しにもご興味を持って聞いてくださり大変うれしく思います!
ガイド冥利に尽きます。

う~み~は~広いぃ~な~大きぃ~な~ (^^♪ 

う~みよぉ~俺のう~みよぉ~ (^^♪

海はよぉ~海はぁよぉ~、でっか~い~海はぁよ~ (^^♪

海ぃの~声ぇが~聞きぃ~たぁくて~ (^^♪

移り気なアナタに~  Oh Oh 抱かれてしびれた~  ほんのチョットだけで~ (^^♪

海の歌っていっぱいありますね~ きっと人はみんな海が大好きなんですね~ 

今日も美しい海だったなぁ~

遠くには宮城県で最も風が強いと言われる女川町の「江島」が見えます。
東日本大震災時後、全島民の皆さんが避難され本当に大変なご苦労だったことと思います。

J.miuraは閖上の海の近くで生まれ育った。
子供の頃に聞いた波の音は、安らぎでもあり恐ろしくもあり。
今日はとても美しい海でした。
参加者の皆様と共に見とれてしまいました。
 
東日本大震災の震源地に最も近いこの金華山。この海を美しいと言って下さり、手を合わせてくれた参加者の皆さん、添乗員のTさん、本当にありがとうございました。
「登山道 三浦流 金華山編」短い時間ではありましたが皆様と共有したこの時を生涯忘れません。
また、どこかの山で、そして海でお会いしましょう!

<参考までに今回の記録>

8:50 鮎川港
9:20 金華山港 出発
9:40 金華山黄金山神社
10:05 ケヤキの大木
10:35 水神社
11:05 金華山山頂
11:30 下山開始
12:30 金華山黄金山神社
12:55 金華山港
13:10 出航
13:30 鮎川港

〇所要時間
登り1時間45分
下り1時間25分
〇行動時間
3時間35分(うち昼休憩 約20分)

By 宮城の登山ガイド「J.miura」
J.miuraは「登山道 三浦流」を極めるべく、今日もまた歩き続けています。
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