蔵王の「駒草(コマクサ)」を守る 夏山シーズン前の登山道整備    ~蔵王 登山ガイド「駒草鑑賞」の注意点~

J.miuraの日常

私、宮城の登山ガイドJ.miura は「宮城蔵王ガイド協会認定ガイド」でもあります。
本日は、宮城蔵王ガイド協会主催事業「登山道整備」のご報告です。
この日、久しぶりに多くの会員の皆様が集まり、中央蔵王の登山道整備を行いました。

高山植物の女王と称される「駒草(コマクサ)」。
この日の蔵王は(2020年6月6日)まだ駒草が開花していませんでしたが、6月中旬頃から咲き始め8月中旬頃まで楽しむことができます。
ピンク色の可愛らしい花の形が馬面に似ているということでこのような名前が付いたとか…

「駒草(コマクサ)」の生息地は、他の植物が生息できない厳しい自然環境の中。
風雪、風雨に耐えながらたくましく生きているのです。
 
この登山道整備は可憐な彼女を守るためでもあります。

夏山シーズンが本格化すると、蔵王の「駒草(コマクサ)」を見るために多くの人々が訪れます。
可愛らしい「駒草(コマクサ)」を誤って踏んでしまわないよう、生息地域にはロープを張っています。
登山者、写真を撮影する方々も、絶対にロープは越えないように鑑賞下さい。
「片足だけなら大丈夫」とは、言いっこ無しでお願いしますねm(__)m

熊野岳避難小屋へ向かう登山道。

御釜をよく見て頂けるよう、展望スペースを設けました。
この先は非常に危険なので、絶対にロープは越えないでくださいね。

マナーを守ってみんなで蔵王の「駒草(コマクサ)」を守っていきましょうね!

もう一つ、蔵王の「駒草(コマクサ)」鑑賞で注意点があります。
それは「道迷い」です。
 
荒涼とした火山地形の中央蔵王、「駒草(コマクサ)」の生息域はなだらかで広く、砂礫地となっているので踏み跡も不明瞭、非常に「道迷い」が多いところです。
濃霧の時は、地形観察、読図、コンパス使用のできない方だけでの入山はしないほうが良いです。

万一、濃霧にまかれてしまった場合に頼りになるのがこの「支柱」です。

この支柱は約10m~15m間隔で「刈田レストハウス」~「馬の背」~「熊野岳避難小屋」まで誘導してくれます。
必ず、視界がクリアな時に、事前によく確認しておきましょう。

また、蔵王の「駒草(コマクサ)」の生息地は標高約1800mの地点です。
下界は暑くても、蔵王は想像以上に涼しい(寒い)ことがよくありますので、しっかりと防寒対策をしていきましょう!

登山道整備終了後、J.miuraは蔵王登山ガイド研修。
「蔵王の仙人様」より蔵王生成の歴史をご教示頂きました。
本当に有難き幸せです!
そんで、こちらは蔵王の名所、皆様ご存知の「ロバの耳」です。
J.miuraも登山を始めた頃から大好きな場所です!

こちらは蔵王通の皆様はご存知の「丸山沢源頭部」。
まだまだ残雪がありますね~

高山植物、火山景観、歴史などなど「蔵王」は見所いっぱいの素晴らしい山域です。
蔵王をもっと詳しく知りたい方は、是非、J.miuraも所属しております
宮城蔵王ガイド協会
までお問い合わせください。

蔵王はと~っても奥が深いですよ~!!

By 宮城の登山ガイド「J.miura」
J.miuraは「登山道 三浦流」を極めるべく、今日もまた歩き続けています。
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